20200714 設立趣意書(日本語) 20200714 Prospectus (en)
ポストコロナの時代にむけて、人々の生活スタイルが変わりつつある。それと同期するように、日本の社会システムのSociety5.0化も進んでいる。今後の日本の国の形まで変えるかもしれない大変革の時だからこそ、いままで当たり前だとおもっていたネットワークやデータセンターといったITインフラの在り様も変わらなければいけない。現代生活はインターネットに依存し、利用しているサービスも国内、国際関係なく、重要な生活インフラなのである。
現在、データセンターの多くは首都圏や大阪周辺に集中し、ネットワークやインターネットエクスチェンジ、国際の光海底ケーブルが特定のエリアに集中している。この状況が維持されることが日本の未来に期待されているとは限らない。ポストコロナ、Society5.0の時代に向けて、日本のインターネットとデータセンターの役割、機能、立地をどのように変えていくべきか、今がそのグランドデザインをする重要なタイミングである。われわれはインターネットの構造、データセンターの立地という視点から、ビジネス、生活、そして国際連携の新形態を再設計する研究会を設立して議論するために本研究会を設立するものである。
特に、日本のITインフラの変革の大きなきっかけとして、北海道をデータセンターの集約場所にできないか検討する。そのために必要なITインフラとして北海道と東京を直結する光海底ケーブルネットワークを整備し、海外利用者の取り込みのためヨーロッパから北極海経由で北海道をつなぎ、東京を経由してグアム(オーストラリア、ハワイ、アメリカ、香港、フィリピン、東南アジア)をつなぐ。
北海道がデータセンターの運営適地であることはながらく評価されているが、なかなか導入がすすまない。再生可能エネルギーの一大生産地としての北海道の果たせる役割は大きい。今回の研究会名は北海道がデータセンターの理想的な場所であり、新しいネットワーク整備の重要なファクターなので、研究会名は、N=New, North, Network、Nu->Newと理想的な環境ということでNutopiaを組み合わせた「北海道ニュートピアデータセンター研究会」とする。
活動の目的
- ポストコロナの時代、国内データセンター配置のあるべき姿を検証。北海道にデータセンターを沢山作ることの効果と重要性を議論。
- データセンターの経済性至上主義=東京一極集中から環境配慮型=分散型データセンター。それならば、北海道。データセンターは北へ。
- 太平洋側、日本海側を結ぶ北海道ICT コリドールの具体化。
- 北海道の地理的な位置や、北極海海底ケーブル敷設計画の活発化に伴い、我が国の海底ケーブルトポロジに対する北海道の役割を議論する。
- 光海底ケーブルを仲介する北海道。北海道に海底ケーブルランディングのフリーポートを設定。
- データ、物流、人流が一体化した拠点を北海道に作り、日本のニューノーマルの形とする。
2020年7月14日 設立